
レンズとかの何mmってなに?
大きいと何かいいことでもあんの。



最初はイメージしにくいですね
カメラのレンズに書かれた「24mm」や「50mm」といった数字。
この「何mm」という数字が、実はあなたがこれから撮る写真の写る範囲(画角)を大きく左右します。
「広角レンズ」「望遠レンズ」といった言葉を聞いたことがあるかもしれません。これらはすべて、この「mm」という数字、つまり焦点距離によって分けられています。
この意味を理解すれば、撮りたいイメージに合わせてレンズを選べるようになり、写真がもっと楽しく、思い通りに撮れるようになります。
この記事では、カメラ初心者の方でもわかるように、焦点距離(mm)の基本から、シーン別のおすすめのレンズまでを解説します。
・画角・焦点距離とは
・どこからが広角・望遠?
・シーンごとのおすすめの画角
それでは説明していきましょう。
画角と焦点距離(mm)の関係
まずは、写真を撮る上で最も大切な2つの言葉を理解しましょう。


画角とは?
- 画角が広い:一度に広い範囲が写真に写ります。
- 画角が狭い:狭い範囲しか写りませんが、遠くのものが大きく写ります。
例えば、スマホのカメラは画角が広いので、目の前の風景を広く写すことができます。
一方、双眼鏡は画角が狭く、遠くにあるものを大きく見せてくれますね。カメラのレンズも、これと同じ原理です。
そのため、広く写せるレンズを広角レンズ・遠くを写せるレンズを望遠レンズと呼ぶんです。


焦点距離(mm)とは?
では、その「広さ」をどうやって表現するのでしょうか?そこで使われるのが「焦点距離」です。
重要なのは、焦点距離の数字が小さいほど画角は広く、数字が大きいほど画角は狭くなるという関係です。
焦点距離(mm) | 画角の広さ | 写真の写り方 |
---|---|---|
小さい | 広い | 広い範囲を写す(広角) |
大きい | 狭い | 遠くのものを大きく写す(望遠) |
例えば、「14mm」のレンズは広い範囲を写せる広角レンズ、「200mm」のレンズは遠くのものを大きく写せる望遠レンズと呼ばれます。
「35mm換算」って何?
レンズを選ぶ際、「35mm換算」という言葉をよく見かけます。
これは、カメラのセンサーサイズが違う場合でも、画角を同じ基準で比較できるようにするためのものです。
フィルムカメラの主流だった「35mmフィルム」を基準にしています。
初心者の方は、まずはこの「35mm換算」を基準にレンズの画角をイメージすると、感覚がつかみやすくなります。
広角・標準・望遠を使いこなすための目安
では、具体的に「何mmからが広角なの?」「何mmが標準?」という疑問にお答えします。
一般的には、35mm換算で以下の3つのカテゴリーに分けられます。
1. 広角レンズ(〜35mm)
あなたが目で見る景色よりも、もっと広い範囲をダイナミックに写したいときに使う画角です。
2. 標準レンズ(35mm〜70mm)
人間の目で見たときの視野に近く、自然で違和感のない写りが特徴です。
3. 望遠レンズ(70mm〜)
遠くのものをぐっと引き寄せて、大きく写したいときに使う画角です。
シーン別!おすすめの焦点距離ガイド
ここからは、具体的な撮影シーンに合わせて、どの画角がおすすめかをご紹介します。
壮大な風景・星空を撮るなら【広角】(14mm〜24mm)
山々が連なる景色や、夜空いっぱいに広がる満天の星を撮るときは、画角の広い広角レンズが圧倒的に有利です。
肉眼で見る以上のスケール感と迫力を写真に収めることができます。


ポートレート(人物)を撮るなら【標準〜中望遠】(50mm〜85mm)
人の姿をきれいに、かつ自然な距離感で撮るのに適しています。
特に、50mmや85mmといった中望遠の画角は、人物が歪むことなく、背景をほどよくぼかすことができるため、プロのカメラマンにも愛用されています。
「ボケ」は、被写体を際立たせるために非常に重要な要素です。
望遠レンズは、被写体と背景の距離が離れているように見せる「圧縮効果」もあって、背景がより大きくぼけやすくなります。


遠くのものを引き寄せるなら【望遠】(70mm〜)
近寄れない野生動物や、遠くの山頂を撮影したい場合は、望遠レンズの出番です。
また、風景の一部だけを切り取ったり、木々の間から差し込む光を狙ったりと、望遠レンズは写真表現の幅を大きく広げてくれます。
お花や小物などを撮るなら【中望遠】(100mm〜)
ふんわりと背景をぼかし、お花や小物といった主役を美しく引き立たせたい場合は、100mm〜150mmくらいの中望遠レンズがおすすめです。
ボケの力で、初心者の方でも簡単にプロのようなおしゃれな写真を撮ることができます。


焦点距離とボケの関係
「なぜ、望遠レンズで撮ると背景がよくボケるの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
- 焦点距離が長い(望遠):背景を大きく写し、圧縮効果によって被写体との距離を詰めて見せるため、ボケがより強調されます。
- F値が小さい:レンズの絞りを開放することで、ピントが合う範囲が狭くなり、ボケが大きくなります。
- 被写体に近づく:被写体と背景の距離が離れることで、背景が大きくボケます。
この3つの要素を組み合わせることで、より印象的なボケ写真を撮ることができます。
初心者におすすめ!「撒き餌レンズ」とは?



「レンズって高いんでしょ?」と不安に思う方もいるかもしれません。
そこでぜひ知っておいてほしいのが、「撒き餌レンズ」の存在です。
これはカメラメーカーが販売している、安価で高性能なレンズの俗称です。
なぜ「撒き餌」と呼ばれるかというと、このレンズで「ボケた写真」や「明るい写真」を撮る楽しさを知ってもらい、もっと色々なレンズを使いたくなってもらうことを狙っているからです。
価格が安いにも関わらず、F値(絞り)が低く、背景を大きくぼかすことができるのが大きな魅力です。
焦点距離が50mm、F値が1.8の単焦点レンズが、各メーカーから数千円〜1万円台で販売されています。
「どんな写真が撮れるか試してみたい」という方にとって、この撒き餌レンズはまさに最適な一本です。
まずはこのレンズで、写真の楽しさを体験してみましょう。
レンズ沼へようこその図




まとめ





今回は、カメラの「何mm」が何を意味するのかを解説しました。
重要なのは、以下の3つのポイントです。
- 画角は「写真に写る範囲」、それを数値化したのが「焦点距離(mm)」。
- 数字が小さい(〜35mm)と広い範囲が写る「広角」。
- 数字が大きい(70mm〜)と遠くのものが大きく写る「望遠」。
撮りたい写真のイメージに合わせてレンズを選ぶことが、写真上達への第一歩です。
風景や星空を撮りたいなら広角レンズ、人物やスナップ写真を撮りたいなら標準レンズ、そして遠くのものを引き寄せたいなら望遠レンズ。
まずは「何を撮りたいか」を考えて、それに合ったレンズを探してみましょう。
そんじゃまた!


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