
大三元レンズ・小三元レンズはどんなレンズ?
何が良いのかを教えて欲しい。



大三元レンズ・小三元レンズが一体何かを説明したいと思います。
カメラを趣味にしていると、いつか耳にするのが「大三元(だいさんげん)」と「小三元(しょうさんげん)」という言葉です。なんだか強そうでかっこいい響きですが、一体どんなレンズなのでしょうか?
この記事では、大三元・小三元レンズの基本から、それぞれの違い、そして「初心者には小三元レンズで十分」という理由まで、わかりやすく解説していきます。
初めての交換用レンズを購入されるのであれば、僕がおすすめしている単焦点レンズも興味があれば参考にしてみてください。
>>【初心者向け】撒き餌レンズとは|メリットとデメリットを紹介
・大三元・小三元レンズとは何か
・価格・ラインナップについて
どのようなレンズがあるのか、参考価格についても併せて紹介します。
それでは紹介していきましょう!
大三元・小三元レンズとは


大三元・小三元レンズは、カメラメーカーがラインナップしているズームレンズの中でも、特に高性能で評価の高いレンズ群の総称です。その最大の特徴は「F値が固定(通し)であること」にあります。
まず結論をお伝えすると、
大三元レンズ: F値がF2.8通しのズームレンズ
小三元レンズ: F値がF4.0通しのズームレンズ
一般的なズームレンズは、ズームする(望遠にする)ほどF値が大きくなり、レンズが取り込める光の量が減ってしまいます。
たとえば、F4.5-5.6と表記されているレンズの場合、広角側ではF4.5で撮影できますが、望遠側ではF5.6までしか開けません。
しかし、大三元・小三元レンズは、どの焦点距離で撮影してもF値が変わらないため、ズームしても常に一定の明るさで撮影できます。


画角について知らないよ!という方はこの記事を参考にしてみてください。


大三元と小三元の違いは「F値」だけじゃない!
大三元と小三元の最も大きな違いはF値ですが、それ以外にも知っておきたい重要な違いがいくつかあります。
ぼかし表現の差
- F2.8の大三元レンズは、F4.0の小三元レンズよりもさらに背景をぼかせるため、被写体を際立たせる表現に優れています。
- F4.0の小三元レンズでも十分なぼかし表現は可能ですが、大三元ほどの「大きなボケ」は得られません。
暗い場所での撮影性能
- F2.8の大三元レンズは、F4.0の小三元レンズよりもシャッタースピードを速く設定できるため、光の少ない室内や夜景などの撮影に強いです。
- F4.0の小三元レンズでも、手ブレ補正機能などを活用すれば暗い場所でも十分撮影できますが、大三元レンズほどの余裕はありません。
サイズ・重さ
- 大三元レンズは、非常に大きく、重たいものが多いです。持ち運びにはそれなりの覚悟が必要です。
- 小三元レンズは、大三元レンズに比べてひと回り小さく、軽いです。カメラバッグに入れてもかさばりにくく、気軽に持ち出せるのが大きなメリットです。
例えば、SONYの24-70mmのレンズで比較すると、その差は歴然です。
レンズ名 | 重さ |
大三元レンズ(FE 24-70mm F2.8 GM) | 886 g |
小三元レンズ(Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS) | 426 g |
キットレンズ(FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS) | 295 g |
※上記は一例です。メーカーやモデルによって異なります。
価格
- 大三元レンズは、1本あたり25万円以上と非常に高価です。3本揃えようとすると、合計で75万円以上かかることも珍しくありません。
- 小三元レンズは、1本あたり10万円〜15万円程度で購入できるものが多いです。
カメラ好きなら知っておきたい!「大三元」と「小三元」レンズの基本を解説
カメラを趣味にしていると、いつか耳にするのが**「大三元(だいさんげん)」と「小三元(しょうさんげん)」**という言葉です。なんだか強そうでかっこいい響きですが、一体どんなレンズなのでしょうか?
この記事では、大三元・小三元レンズの基本から、それぞれの違い、そして「初心者には小三元レンズで十分」という理由まで、わかりやすく解説していきます。
大三元・小三元レンズとは?
大三元・小三元レンズは、カメラメーカーがラインナップしているズームレンズの中でも、特に高性能で評価の高いレンズ群の総称です。その最大の特徴は**「F値が固定(通し)であること」**にあります。
- 大三元レンズ: F値がF2.8通しのズームレンズ
- 小三元レンズ: F値がF4.0通しのズームレンズ
一般的なズームレンズは、ズームする(望遠にする)ほどF値が大きくなり、レンズが取り込める光の量が減ってしまいます。たとえば、F4.5-5.6と表記されているレンズの場合、広角側ではF4.5で撮影できますが、望遠側ではF5.6までしか開けません。
しかし、大三元・小三元レンズは、どの焦点距離で撮影してもF値が変わらないため、**ズームしても常に一定の明るさで撮影できます。**この「F値固定」という点が、これらのレンズがプロからアマチュアまで幅広く支持される理由です。
大三元と小三元の違いは「F値」だけじゃない!
大三元と小三元の最も大きな違いはF値ですが、それ以外にも知っておきたい重要な違いがいくつかあります。
ぼかし表現の差
F値が小さいほど、背景を大きくぼかすことができます。
- F2.8の大三元レンズは、F4.0の小三元レンズよりもさらに背景をぼかせるため、被写体を際立たせる表現に優れています。
- F4.0の小三元レンズでも十分なぼかし表現は可能ですが、大三元ほどの「大きなボケ」は得られません。
暗い場所での撮影性能
F値が小さいということは、より多くの光をレンズが取り込めるということです。
- F2.8の大三元レンズは、F4.0の小三元レンズよりもシャッタースピードを速く設定できるため、光の少ない室内や夜景などの撮影に強いです。
- F4.0の小三元レンズでも、手ブレ補正機能などを活用すれば暗い場所でも十分撮影できますが、大三元レンズほどの余裕はありません。
サイズ・重さ
大三元レンズは、F2.8という明るさを実現するために、レンズの設計が複雑で大きくなります。
- 大三元レンズは、非常に大きく、重たいものが多いです。持ち運びにはそれなりの覚悟が必要です。
- 小三元レンズは、大三元レンズに比べてひと回り小さく、軽いです。カメラバッグに入れてもかさばりにくく、気軽に持ち出せるのが大きなメリットです。
例えば、SONYの24-70mmのレンズで比較すると、その差は歴然です。
レンズ名 | 重さ |
大三元レンズ(FE 24-70mm F2.8 GM) | 886 g |
小三元レンズ(Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS) | 426 g |
キットレンズ(FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS) | 295 g |
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※上記は一例です。メーカーやモデルによって異なります。
価格
最も大きな差が、この価格です。
- 大三元レンズは、1本あたり25万円以上と非常に高価です。3本揃えようとすると、合計で75万円以上かかることも珍しくありません。
- 小三元レンズは、1本あたり10万円〜15万円程度で購入できるものが多いです。
「大は小を兼ねない」レンズの世界



大三元レンズがあれば、小三元レンズは必要ないのでは?
と思うかもしれません。しかし、大三元レンズには高価で重いという大きなデメリットがあります。
大三元レンズがおすすめの人
プロのフォトグラファー
どんな状況でも最高の写りを求めるプロにとって、F2.8通しの明るさと表現力は必須です。
暗所での撮影が多い人
夜景や星空、室内など、少しでも多くの光を取り込みたいシーンでは大三元レンズの明るさが武器になります。
小三元レンズがおすすめの人
初心者〜中級者
F4.0でも十分美しいボケと明るさを得られます。まずは軽くて扱いやすい小三元レンズから始めてみましょう。
街歩きや旅行での撮影が多い人
持ち運びのしやすさは、撮影の楽しさに直結します。小三元レンズの軽さは、フットワークを軽くしてくれます。
コストを抑えたい人
大三元レンズの半額以下の価格で、高性能なレンズを手に入れられるのは大きな魅力です。
「小三元レンズ」が初心者にとってベストな選択肢である理由
この記事を読んでいるあなたは、おそらく「大三元レンズに憧れているけれど、本当に必要なのか?」と悩んでいるのではないでしょうか。結論から言うと、多くの初心者にとって小三元レンズで十分に満足できるでしょう。
F4.0でも十分な明るさとボケが得られる
「F4.0だとボケないのでは?」と心配する人もいますが、そんなことはありません。
F4.0は一般的なズームレンズに比べて十分に明るく、ポートレートやスナップ写真でも美しいボケを表現できます。
軽さとコンパクトさが撮影の楽しさにつながる
重くて大きな大三元レンズは、持ち出すのが億劫になりがちです。
せっかく買ったのに、重くて使わなくなる…なんてことになったら本末転倒ですよね。
その点、小三元レンズは軽量・コンパクトなので、普段の散歩や旅行にも気軽に持ち出せます。
「カメラを持ち出すハードルを下げる」という点は、写真を楽しむ上で非常に重要な要素です。
圧倒的なコストパフォーマンス
価格差は歴然です。小三元レンズは、大三元レンズの半分以下の価格で手に入ることもあります。
その差額で、別の単焦点レンズやカメラのボディ、旅行代金に回すこともできます。
「大三元レンズ」は、カメラマンにとっての「憧れ」です。
しかし、無理をして背伸びする必要はありません。
まずは小三元レンズから始めてみて、どうしてもF2.8でなければ撮れない被写体や表現に出会ったときに、大三元レンズを検討すればいいと思います!
レンズは資産なので、大三元レンズを購入する際に、お持ちの小三元レンズを売却すれば手出しの金額は少なく済ませることができます。


まとめ


- 「とにかく最高の写りを追求したい」
- 「予算や重さを気にせず、F2.8の世界を楽しみたい」
そんな人は、大三元レンズが最高の相棒になるでしょう。
- 「手軽に高画質な写真を撮りたい」
- 「いろんな場所に持ち出して気軽に撮影を楽しみたい」
- 「予算を抑えつつ、高性能なレンズを手に入れたい」
という人には、小三元レンズがぴったりです。
「大は小を兼ねる」という言葉はありますが、ことカメラレンズにおいては、必ずしもそうとは言えません。
自分の撮りたいもの、撮影スタイル、そして予算に合わせて、最適なレンズを選んでいきましょう。
そんじゃまた!


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