 悩む人
悩む人カメラの設定が多くてわからない



カメラの設定が何のためにあるか、何ができるかわからないですよね。
カメラを始めたばかりの頃、たくさんの設定項目に圧倒されてしまう人は少なくありません。
特に、F値、シャッタースピード、ISO感度という3つの設定は、写真の出来を左右する非常に重要な要素です。
これらの設定を理解し、使いこなすことで、オートモードでは表現できないような、自分だけの個性的な写真を撮ることができます。



設定でつまづいて写真をやめてしまう人が多いので、そんな人を救いたい!
この記事では、この「3つの設定」について、初心者でも理解できるように、具体的な例を交えながら徹底的に解説します。
さらに、これらの設定をどう組み合わせれば良いか、そしてどんな状況でも失敗せずに写真を撮るための簡単な設定手順もご紹介します。
この記事を読み終える頃には、きっとカメラの設定がもっと身近に感じられ、写真撮影が楽しくなっているはずです。
こんな人におすすめの記事です
- カメラの設定がよく分からない
- F値/シャッタースピード/ISO感度が何か知りたい
- 思い通りの写真を撮れるようになりたい
それでは解説していきましょう!
超重要なF値・シャッタースピード・ISO感度
Autoモードから卒業するためのカメラの設定は次の3つです!
- F値:絞り(ボケの量)
- シャッタースピード:シャッターを切る速度
- ISO感度:カメラが光を感じる度合い



難しそうで、もう辞めたい・・・



まだ諦めるのは早いです!
分かりやすく噛み砕いて解説します。
僕がつまずいた点も盛り込みながら説明していきたいと思います。
写真の明るさを決める3つの要素
カメラは、レンズから取り込む「光」の量で写真の明るさを決めています。
そして、この光の量をコントロールするのが、以下の3つの設定です。


- F値(絞り):光の通り道である「絞り」の大きさを調整する
- シャッタースピード:光を取り込む「時間」を調整する
- ISO感度:光に対する「センサーの感度」を調整する
これらの3つの要素は、写真の明るさだけでなく、写真の表現そのものにも大きく影響します。
それぞれがどのような役割を果たしているのか、詳しく見ていきましょう。
F値:ボケと光を操る魔法
この設定は、写真の「ボケ」の量を決定する最も重要な要素であり、一眼レフカメラやミラーレスカメラの醍醐味ともいえる部分です。
F値の基本:小さいほどボケる、大きいほどくっきり
F値が小さい(F2.8など)
絞りが大きく開き、より多くの光を取り込みます。
これにより、背景が大きくぼけ、被写体が際立った写真になります。
F値が大きい(F11など)
絞りが小さく閉じ、取り込む光が少なくなります。
これにより、手前から奥まで全体がくっきり写った写真になります。



簡単にまとめると、以下のようになります。
- F値が小さい → ボケが大きく、明るくなる
- F値が大きい → ボケが小さく、暗くなる


【具体的な使い分け】
| シーン | 撮影例 | F値 | 理由 | 
| 人物・花・料理 | 背景をぼかして被写体を際立たせる | 小さく設定(F1.4〜F4.0) | 被写体にピントを合わせ、背景をぼかすことで、主題を強調し、写真に立体感を生み出します。 | 
| 風景・建築物 | 全体的にくっきりした写真を撮る | 大きく設定(F8.0〜F16) | 風景全体にピントを合わせることで、遠くの山や近くの花なども鮮明に写し取ることができます。 | 
シャッタースピード:時間を止めるか、流すか
この時間は、写真に写る「動き」をコントロールします。
シャッタースピードの基本:速いと動きが止まり、遅いと流れる
シャッタースピードは、「1/1000」や「1/60」のように分数で表記されます。
分母の数字が大きいほど、シャッターが開いている時間が短く、速いシャッタースピードということになります。


- シャッタースピードが速い(1/1000秒など):シャッターが一瞬で開閉するため、動いている被写体もブレずに静止した状態で写し取ることができます。
- シャッタースピードが遅い(1/30秒や数秒など):シャッターが開いている時間が長いため、動いている被写体がブレて写ったり、光の軌跡を表現したりできます。
【具体的な使い分け】
| シーン | 撮影例 | シャッタースピード | 理由 | 
| 運動中の子供、動物、乗り物 | 一瞬の動きを止めて撮る | 速く設定(1/500秒以上) | 動きが速い被写体は、シャッタースピードが遅いとブレてしまいます。速くすることで、シャープな写真を撮れます。 | 
| 滝、川、噴水 | 水の流れを滑らかに表現する | 遅く設定(1秒以上) | 水が流れる様子を線のように写し、幻想的な雰囲気を演出できます。三脚を使うと手ブレを防げます。 | 
| 夜景、車のライト | 光の軌跡を表現する | 遅く設定(数秒〜数十秒) | 自動車のヘッドライトやテールランプが線のように写り、美しい光の軌跡を描くことができます。 | 
シャッタースピードが遅いと、少しのカメラの動きでも「手ブレ」として写真に写ってしまいます。手持ち撮影では、1/60秒を目安に、これより遅くする場合は三脚を使うことをおすすめします。
ISO感度:写真の明るさを決める最後の手段
ISO感度は、光に対するセンサーの感度を表す数値です。
この数値が高いほど、少ない光でも明るい写真を撮ることができます。
ISO感度の基本:高いと明るく、低いと高画質
- ISO感度が低い(ISO100など):センサーの感度が低く、より多くの光が必要になります。その代わり、写真のノイズが少なく、クリアで高画質な写真になります。
- ISO感度が高い(ISO1600など):センサーの感度が高く、暗い場所でも明るく写すことができます。しかし、数値が高くなるにつれて、写真に「ノイズ」(ザラザラとした粒状感)が目立つようになります。
2枚目がノイズが発生している例です




普通に写真の明るさを変えたいときは、露出補正で明るさを変えましょう。
【具体的な使い分け】
| シーン | ISO感度 | 理由 | 
| 晴れた日の屋外 | 低く設定(ISO100〜200) | 光量が十分なので、低感度で撮影し、最高画質を確保します。 | 
| 室内、夜間 | 高く設定(ISO800〜6400) | 光量が少ない場所では、F値やシャッタースピードだけでは明るさが足りないことがあります。その場合は、ISO感度を上げて明るさを確保します。 | 
ISO感度は、画質を犠牲にして明るさを確保する手段だと考えてください。できる限りISO感度は低く保ち、どうしても明るさが足りない時にのみ上げるのが鉄則です。
F値・シャッタースピード・ISO感度の関係性:三位一体のバランス
これら3つの設定は、それぞれが独立しているわけではありません。
三つを合わせて、写真の明るさを適正に保つ必要があります。
明るさ = F値 + シャッタースピード + ISO感度
光を多く取り込む(=写真を明るくする)ためには、以下の3つのうちいずれか、または複数を調整します。
- F値を小さくする(絞りを開く)
- シャッタースピードを遅くする(シャッターを開ける時間を長くする)
- ISO感度を高くする(センサーの感度を上げる)
それぞれ設定を変えることでのデメリット(メリット)がありますので、理解しておきましょう。
- F値を小さくする:ピントが合う範囲が狭くなり、全体がぼけてしまう可能性があります。
- シャッタースピードを遅くする:手ブレが発生しやすくなります。
- ISO感度を高くする:写真にノイズが発生し、画質が粗くなります。



例えば、夜景を撮る場合を考えてみましょう。


上のような写真を撮る場合、全体にピントを合わせて撮りたいのでF値は大きく設定しています。
そのため、F値以外のシャッタースピードとISO感度で明るさを確保する必要があるため、「シャッタースピードを遅くする」「ISO感度を高くする」必要があります。
このように、それぞれの設定にはメリットとデメリットがあり、撮影したい写真のイメージに合わせて、この3つのバランスを取ることが重要です。
初心者が失敗しない!カメラ設定の簡単な3ステップ



結局、どう設定すればいいの?



どんな状況でも失敗せずに、思い通りの写真を撮るための簡単な手順を紹介します
この手順は、多くのカメラに搭載されている「Aモード(絞り優先モード)」を使う前提です。
Aモードでは、F値を自分で設定すると、カメラが自動的に適切なシャッタースピードを計算してくれるので、初心者でも簡単に撮影できます。
ステップ1:F値を決める
まず、どんな写真を撮りたいかイメージして、F値を設定します。
- 背景をぼかしたい → F値を小さく(例:F2.8、F4.0)
- 全体をくっきり撮りたい → F値を大きく(例:F8.0、F11)
ステップ2:シャッタースピードを確認する
F値を決めたら、カメラの画面に表示されるシャッタースピードを確認します。


シャッタースピードが1/60秒よりも速い(分母が大きい)ことを確認してください。
もし遅い場合は、手ブレする可能性があるので、次のステップに進みます。



日中の外であればこの設定だけで思い通りに撮れることも多いです
ステップ3:ISO感度を調整する
シャッタースピードが1/60秒よりも遅かった場合、ISO感度を上げてみましょう。
ISO感度を上げていくと、それに合わせてシャッタースピードも速くなります。
シャッタースピードが1/60秒以上になったら、設定完了です!
この手順のメリット
この方法を使えば、写真の仕上がり(ボケの量)を自分でコントロールしながら、手ブレの心配なく撮影できます。
まずはこの手順で、さまざまなシーンの撮影にチャレンジしてみてください。
まとめ





今回は、カメラの設定で最も重要な3つの設定を紹介しました!
今回は、カメラ設定の基本であるF値、シャッタースピード、ISO感度について解説しました。
- F値:ボケの量を決める。小さくするとボケが大きくなり、大きくすると全体がくっきり写ります。
- シャッタースピード:動きの表現を決める。速くすると動きが止まり、遅くすると水の流れや光の軌跡を表現できます。
- ISO感度:光に対する感度を決める。高くすると暗い場所でも明るく撮れますが、ノイズが出やすくなります。
これらの設定はそれぞれが独立したものではなく、写真の明るさを決めるために互いに影響し合っています。
この関係性を理解し、今回紹介した簡単な3ステップの手順で実践すれば、必ずオートモードとは一味違う、あなたの思い通りの写真を撮れるようになるはずです。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、実際にカメラを触って、F値やシャッタースピードを変えてみることが一番の近道です。この知識を活かして、ぜひ撮影を楽しんでください。



僕も最初はそれぞれの関係が理解できず、真っ黒の写真を量産しました(笑)
この3つの設定や関係性については、Youtuberのゆ〜とびさんが繰り返し分かりやすく説明されています!
ぜひ参考に!
そんじゃまた!





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